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どうすればリズム感が良くなり心地よいグルーヴが出せるようになるか
リズムの大切さを重視するのは分かるけれど、ではどういう思いで演奏し、どういう練習をすれば良いのか? どういう演奏家がその見本になるのか? など疑問が浮かぶかもしれませんね。
ドラムについてお伝えしていきますが、これはどんな楽器を演奏する人でもボーカルでも共通の大事な内容です。
目次
- ○ 1.リズムの大切さを重視する見本となるドラマー
- ○ 2.どういう思いで演奏すると心地よいリズムが出せるのか
- ○ 3.Bernard Purdie のリズムをもっと聴きたいけれど来日公演は?
- ○ 4.どう練習すればリズム感が良くなり心地よいグルーヴが出せるようになるか
1.リズムの大切さを重視する見本となるドラマー
今回は、リズムの大切さを重視する見本となる演奏家として、リズムの心地よさで有名なドラマーのBernard Purdie(バーナード パーディー)氏を紹介します。
私が彼の演奏に初めて出会ったのが、King Curtis - Live at Fillmore Westというアルバムになります。
1曲目の Memphis soul stew からもうリズムの心地よさにやられ、すっかり虜になってしまいました。
彼の名演奏は数知れずですが、これは私の中で最も好きな録音の1つです。
Bernard Purdie と言えば、Purdie shuffle(パーディー シャッフル)と言うほど、ハーフタイムシャッフルの心地よさを確立した第一人者で、耳にした方も多いと思います。
Steely Dan - Aja の5曲目 Home at Lastや、Steely Dan - Gaucho の1曲目Babylon sistersが、Purdie shuffle の代表曲として有名で、その心地よさが存分に味わえます。
さらにどちらもBassはChuck Rainey で、彼とのGroove がまた必聴です!
2.どういう思いで演奏すると心地よいリズムが出せるのか
では、どうしたらその心地よいリズムが演奏できるのか。何を考えて演奏しているのか頭の中を覗いてみたくなりますよね。どういう思いで演奏すると心地よいリズムが出せるのかについては、Youtubeに投稿されている動画のBernard Purdie のドラムワークショップ部分0:00-14:20をご覧ください。ここにそのヒントが詰まっています。
Bernard Purdie のリズムの心地よさや、Purdie shuffle を習得しようとする場合、先ずどういう手順でどういう風に叩いているかを探求する人が大多数かと思います。
もちろんそれは大切なことではありますが、もっともっと大事なことがあります。
それは歌うこと!
彼が歌いながら叩いているのが動画で分かると思います。これが心地よいリズムの本質であり、ドラムに限らず全ての楽器やボーカルに共通する音楽の神髄です。
聴き手には、演奏者が気持ちよく全力で歌っている歌が伝わっているのです。
歌手はそのままその歌が聴き手に伝わり、楽器演奏は演奏者の歌が楽器を通して聴き手に伝わっているのです。
楽曲があり、アレンジャーの意向を汲んでみんなが曲の方向性を共有しながら、それぞれの演奏者のセンスで自分の楽器を通して自分の歌を届けることで最高の1曲になるのです。
ぜひ生演奏を聴きに行ったり演奏動画を視聴したりする際に、演奏者を注意して見てみてください。フレーズを歌いながら演奏している様子や、声に出してはいないまでも口元が動いている様子が見られることがあるかと思います。もちろん心の中だけで全力で歌っていて、口元が動いていない演奏家も沢山いますが。
同じ曲の同じリズムをどう歌うか、ドラマーによって個性がでます。
Bernard Purdie の歌い方から生まれるリズムは最高に心地よく、多くの人が惹きつけられる彼の魅力となっています。
3.Bernard Purdie のリズムをもっと聴きたいけれど来日公演は?
Bernard Purdie の来日公演は1993年に東京・渋谷ON-AIR で開催された「Coolin' 'n Groovin'」が、下記のように信じられない豪華メンバーでの最高のライブとして有名です。
Drums – Bernard Purdie
Bass – Chuck Rainey
Guitar – David T. Walker
Organ – Sonny Phillips
Percussion – Pancho Morales
Alto Saxophone – Lou Donaldson
Tenor Saxophone – Bill Bivens
Trumpet – Virgil Jones
私も一度DVDで見せてもらっただけですが、1曲目Tighten Up からノリノリです!
CDもDVDも廃盤で入手困難ですが、どこかで運良くDVDを見つけることができたら是非また観たいものです。
そしてなんと今年、東京・横浜・大阪のBillboard Live で約9年ぶりにBernard Purdie の来日公演が決定しました!
2024年6月2日(日)東京
2024年6月4日(火)横浜
2024年6月6日(木)大阪
メンバーはこちらの5人編成。
Drums, Band Leader - Bernard Purdie
Vocals - Rob Paparozzi
Piano - Miho Nobuzane
Guitar - George Naha
Bass - Dan Boone
Billboard Live 会員先行販売は 3月1日(金)12:00から、ゲストメンバーは3月8日(金)12:00からで、何れもWEB受付のみのようです。
これは是非行ってみたいと思います。
4.どう練習すればリズム感が良くなり心地よいグルーヴが出せるようになるか
結論から言います。
「歩きながら歌う!」です。
えっ!?と思われる方も多いかもしれませんが、ここまでの話の流れから、なるほどと納得されるかもしれません。
日々、演奏者は楽器の練習、ボーカルの方はスタジオの鏡の前で練習をされていると思います。
リズム感を付けるためにメトロノームに合わせての練習もされているかもしれません。
それぞれ必要な事ではありますが、それだけだと大事なことが抜けています。
先にもお伝えしたように、音楽の神髄は“歌”です。
どう歌うか、どうリズムに乗って歌うかが、ボーカルや演奏に反映されます。
そしてリズムは歩くことから生まれています!(もちろんそれ以外もありますが)
リズム感といいますが、不規則に歩くのは難しく、自然に歩いていればリズムはほぼ一定で、それに合わせて歌うのが最適なのです。
具体的にどういう歌を歌うかは、動画や文章では伝え辛く、対面で実際に示すとすぐ分かるので当教室の生徒さんにはレッスンでお伝えしています。
当リズムファーストドラム教室に限らず、独学でも他の教室でも、これらのことを意識して実践していけば、ドラムに限らず他の楽器でもボーカルでも、リズム感が良くなり心地よいグルーヴが出せるようになると思いますので、是非試してみてください。
※練習にメトロノームを使う場合は、望ましい使い方があるのでまたの機会に触れさせていただきます。
読んで頂きありがとうございます。
Drums&Percussion 花岡英一 拝
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